38/2TR デッキでの悲しい経験 Part 1
2003年9月17日今日は最近経験した38/2TR デッキでの悲しい経験についてお話することにします。
僕はピアノ発表会のデジタル録音をしてそれをCD化するボランティア的な(?)仕事をしていますが、そんな関係でピアニストK.A.さんのご両親から昔、K.A.さんが当時のCBSソニーの後押しで行ったリサイタルでのアナログ録音テープをCDにできないかとの相談を受けました。劣化のない保存と手軽に聴く事ができるようにするのが目的です。
これがそもそものきっかけ。
でも、プロが録音したテープなので多分38/2TRだとわかっていましたから、難しいとお断りしていました。僕自身は38/2TR デッキを持っていないし、デッキを持っている知り合いもなかったからです。
でも、ひょんなことから昔の会社の先輩のSさんがDENONのDH-710を持っていることがわかったので、静岡のSさん宅で僕の24bit DATにダビングすることになりました。
後から、録音時のデッキはDH-710FでDH-710のマイナーチェンジ版だったこともわかり、ほぼ同一環境での録再という、かなり理想的なデジタル化ができそう、と勇んで出かけたんですが...。
いよいよSさん宅での録音です。
ところが録音テープが古いせいか磁性紛のヘッドやテープガイドへの付着がひどく、かなり頻繁にクリーニングしないとテープのびびりが出ることがわかりました。Sさんも、クリーニングキットを出してきてくれて懸命にお掃除してくれたんです。
そのとき、事故が起きてしまいました。
デッキの操作はSさんがすべてやってくださいました。再生の途中でクリーニングしなければならなくなったので巻き取り、供給リールはそのままにヘッド部、テープテンションコントロール部からテープをはずしてクリーニングしてたのです。このときデッキの電源は入りっぱなしで、どうも間違ってどこかの操作ボタンに触れてテープにトルクがかかってしまったようです。
一瞬の出来事でした。テープは無残にも一部に力がかかって伸びてしまったのです。
思わず2人で固まってしまいました。
それが世界に一つしかないマスターテープだったからです。
その後、何とか気を取り直して、その部分は切断して2つに分けて、ダビング処理しました。
他の2巻は何とか無事に終えました。
あらかじめK.A.さんとご両親にはテープが古いので状態によっては切れたりすることがあるとは話していたのですが、これは完全に人為的なミスなので、K.A.さんにはなんとお話してよいか...。帰りの車の中ではかなり落ち込んでいました。
それにしても、やはりこの手のアナログ機器では誤操作は命取りになることを改めて認識させられました。
昔、操作した旧型のプロ用デッキのことも思い出しました。
高校生のとき、放送室にあったAKAIのオープンリールデッキ(この時代にはカセットはなかった)です。プロ用の操作の難しいデッキで、高速巻き戻し中に止める場合はまず早送りボタンを押してブレーキをかけ、速度が十分落ちたのを確認してからストップボタンを押さないとダメで、いきなりストップボタンでも押そうものならテープは切れるは、ほどけてグシャグシャになるは、で悲惨な状態になる代物でした。
DH-710はそこまで操作が難しくはないんですが、やはりオープンリールは誰でも扱えるカセットやCDなどとは明らかに違うことを思い知らされました。
このお話の後日談は Part 2 で。
僕はピアノ発表会のデジタル録音をしてそれをCD化するボランティア的な(?)仕事をしていますが、そんな関係でピアニストK.A.さんのご両親から昔、K.A.さんが当時のCBSソニーの後押しで行ったリサイタルでのアナログ録音テープをCDにできないかとの相談を受けました。劣化のない保存と手軽に聴く事ができるようにするのが目的です。
これがそもそものきっかけ。
でも、プロが録音したテープなので多分38/2TRだとわかっていましたから、難しいとお断りしていました。僕自身は38/2TR デッキを持っていないし、デッキを持っている知り合いもなかったからです。
でも、ひょんなことから昔の会社の先輩のSさんがDENONのDH-710を持っていることがわかったので、静岡のSさん宅で僕の24bit DATにダビングすることになりました。
後から、録音時のデッキはDH-710FでDH-710のマイナーチェンジ版だったこともわかり、ほぼ同一環境での録再という、かなり理想的なデジタル化ができそう、と勇んで出かけたんですが...。
いよいよSさん宅での録音です。
ところが録音テープが古いせいか磁性紛のヘッドやテープガイドへの付着がひどく、かなり頻繁にクリーニングしないとテープのびびりが出ることがわかりました。Sさんも、クリーニングキットを出してきてくれて懸命にお掃除してくれたんです。
そのとき、事故が起きてしまいました。
デッキの操作はSさんがすべてやってくださいました。再生の途中でクリーニングしなければならなくなったので巻き取り、供給リールはそのままにヘッド部、テープテンションコントロール部からテープをはずしてクリーニングしてたのです。このときデッキの電源は入りっぱなしで、どうも間違ってどこかの操作ボタンに触れてテープにトルクがかかってしまったようです。
一瞬の出来事でした。テープは無残にも一部に力がかかって伸びてしまったのです。
思わず2人で固まってしまいました。
それが世界に一つしかないマスターテープだったからです。
その後、何とか気を取り直して、その部分は切断して2つに分けて、ダビング処理しました。
他の2巻は何とか無事に終えました。
あらかじめK.A.さんとご両親にはテープが古いので状態によっては切れたりすることがあるとは話していたのですが、これは完全に人為的なミスなので、K.A.さんにはなんとお話してよいか...。帰りの車の中ではかなり落ち込んでいました。
それにしても、やはりこの手のアナログ機器では誤操作は命取りになることを改めて認識させられました。
昔、操作した旧型のプロ用デッキのことも思い出しました。
高校生のとき、放送室にあったAKAIのオープンリールデッキ(この時代にはカセットはなかった)です。プロ用の操作の難しいデッキで、高速巻き戻し中に止める場合はまず早送りボタンを押してブレーキをかけ、速度が十分落ちたのを確認してからストップボタンを押さないとダメで、いきなりストップボタンでも押そうものならテープは切れるは、ほどけてグシャグシャになるは、で悲惨な状態になる代物でした。
DH-710はそこまで操作が難しくはないんですが、やはりオープンリールは誰でも扱えるカセットやCDなどとは明らかに違うことを思い知らされました。
このお話の後日談は Part 2 で。
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