長かった音楽室計画もついについにFINAL STAGEを迎えました。

先日、石井式リスニングルームの開発者の石井伸一郎さんと推進者の松浦さんがお見えになり、2日間に渡って音楽室の出来映えをご確認いただくことが出来ました。
室内の音響特性の測定、および聴感でのチェックそして機器のセッティングなどです。
スペシャルゲストとして1日目はMリフォーム会社の女性建築士Iさんが、そして、2日目はステレオサウンドで石井さんのクリニックを受けられたKさんが参加くださいました。

第1日目、先ずは石井さんによる反射壁の出来映えチェック。壁の各部を手でたたいて、異常がないかの確認です。
これはしっかりできているということで合格。2ヶ月近くがんばってくださった大工さんのおかげです。

スピーカ仮置きの状態でちょっぴり聞いた後、石井さんがいつも使っている標準スピーカでの部屋の伝達特性測定です。
ステレオサウンド誌でおなじみの方法。
スピーカを部屋のコーナーに置いて、マイクの位置を部屋の縦長方向にずらしながら数点のポイントで測定します。
マイクは縦方向に向け、左右の壁から等価的に等距離になるよう設置します。
これで、コンピュータシミュレーションとの整合性を確認します。
シミュレーションとかなり近い特性が得られたようです。
つまり、計算どおり出来あがっているということ。

ピークとディップはかなりあるんですが、縦方向に使った場合の測定結果としてはまあまあとのこと。
このあと、マイクを横長方向にずらしていく測定もする予定だったのですが、リフォーム時の構造上の制約のため、柱が残っているため、マイクを置く位置がうまく取れないためこれは断念されました。

次は私が実際に使うスピーカHS-500を使用しての測定。
これは横置き(スピーカを長手方向の壁を背に置く方法)での測定です。
さらに楽音を聞きながらスピーカの最適設定位置を探ります。
音場の広がりを考えると左右のスピーカをもっと離した方が良いとのことです。
スピーカは南側の掃出し窓を背に置いてありますが、仮置きの状態ではスピーカに向かって部屋の左半分がオーディオ装置の設置エリア、右半分はピアノ設置エリアとなっていました。

スピーカの左右の距離をとるため、石井さんの提案で右のスピーカは部屋の真中付近に残った柱をさらに右側に越えてピアノ領域にはみ出す形で設置してみます。
そのあと、松浦さんによるスピーカ設置の微調。
これが、すごいんですが、ほんとにわずか数ミリと思える位置の微調で音像の定位がビシッと合ってきます。
僕にはちょっと神ワザに見えます。

これで、音場が広がり、ストレスなくノビノビ鳴るようになります。
柔らかい音がさらにフワッとした感じです。
なかなか言葉で表現するのが難しいんですが、甘口の音というのではなく、解像度もあり高音まで伸びているのですが、フワッと柔らかい感じ。

でも、ひとつ問題が…。
柱の位置を考慮して、スピーカをリスニングポイントに近づけた、つまり壁からかなり離したこともあり、
ピアノ領域の住人であるカミからの "ちょっと目触りね" とのお言葉。
ピアノを弾く位置からわずかながら視界に入ってジャマだということです。
でも、第1日目のところはここまでということで、この状態での周波数特性も測定してひとまず終わることにしました。

ということでこの続きは2日目のPart2で書くことにします。

コメント