今年、イタリアに行きたいなんて話に関連してTochiさんからお薦めいただいた塩野七生著の「ローマ人の物語」、なにぶん大規模な著作なので、これを全部読むのは大変です。
というわけで、まずはハンニバル戦記とカエサルの部分を読むのがよいでしょうとのアドバイスにしたがってハンニバルから読み始めました。

第一次ポエニ戦役から始まる文庫本3冊分がハンニバル戦記なのですが、ハンニバルが登場するまでちょっと長い…
でも、ハンニバルが現れてからの物語は怒涛の勢いで惹きつけられます。

ハンニバルの名前と象でアルプスを越えたというくらいの知識しかなかった僕ですが、この本で初めてその時代とローマとの戦いについて知りました。
だいたいHannnibalとCannnibalを混同していたくらいなんですから…(^^;)

若いローマの救世主スキピオとハンニバルのザマでの戦いがクライマックスですが、この戦いが映画のグラディエイターにちょっぴり引用されているんですね。
映画のコロッセオでの殺し合いアトラクションの中で奴隷のグラディエイターたちはハンニバル率いるバーバリアン役、対する騎馬隊はスキピオ・アフリカーナ役(たぶんスキピオ率いるローマ軍の中のアフリカ人、ヌミディア騎兵だと思います)という舞台設定になってます。

映画のグラディエイターはたぶんこのザマの戦いの400年後くらいの設定なので、こんなアトラクションに反映させたのでしょう。
歴史に詳しい人はニヤッとするんだと思います。
僕はこの本を読んで初めてこの場面の意味がわかりました。

映画の主人公のマキシマスたち奴隷のグラディエイターたちがこのアトラクションの演出家の意に反して騎馬隊に勝ってしまうので、悪役のローマ皇帝が我が国の歴史はこんなんだったかと演出家にイヤミを言う場面があります。

有名な歴史ですからいろんなところに引用されているんでしょう。羊たちの沈黙の中の"ハンニバル"レクター博士のニックネームとかも…
やはり歴史を少し知っていると広がる世界があるようです。
お薦めいただいたTochiさんには感謝です。

今、ハンニバル戦記を読み終わってカエサルに入ってます。
これはさらに長いので、クレオパトラまで達するのにはだいぶ時間がかかりそうです。

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