またやってしまった
僕はそそっかしいのでよく失敗しますが、またやってしまいました。

オーディオに関する失敗も数え切れないくらいあると思いますが、今回もまた…
僕の使用しているCrossover (チャンネル・ディバイダー)は Marchand Electronics というUSのガレージメーカーのXM44の4chのものです。
そのフィルターの形式は4th order Linkwitz-Riley crossover。
24db/octのスロープを持つフィルターです。

で、この場合の隣り合うチャンネルの位相をどうするかという問題なんですが、てっきり逆相にするのが正しいのだとばかり思っていました。
6db/octの時は同相、12db/octの時は逆相なので、単純に18db/octはまた同相、24db/octは逆相と繰り返しになるんだと思っていたんです。
ところが、ひょんなことからCrossoverのフィルター形式に関する記述をネットで読み、改めてLinkwitz-Riley について調べてみたら、Wikipediaに以下のような記述があるのを見つけました。

Fourth order Linkwitz-Riley crossover (LR4, LR-4)
Fourth order Linkwitz-Riley crossovers (LR4) are probably today’s most commonly used type of audio crossover. They are constructed by cascading two second order Butterworth filters. Their steepness is 24 dB/octave (80 dB/decade). The phase difference amounts to 360°, i.e. the two drives appear in phase, albeit with a full period time delay for the low-pass section.

まじめに考えてみたら、同相で接続すればクロスオーバー周波数のところも同位相になって打ち消しあうことがないことが理解できました。
ああ、新しいCrossoverを導入以来約8ヶ月余りの間僕は何してたんだろう。
思い込みは恐ろしい。
電気屋の端くれなのに恥ずかしいったらありゃしない。

というわけで、早速逆相に繋ぎ変えてみたらなんかヴォーカル定位のわずかなあいまいさが消えてさらにビシっと決まるじゃないですか。
結局、昨日久しぶりにリスニングポイントでの周波数特性を確認しながら各chのレベルを再調整しました。
スーパー・トゥイータの前後の位置もディップが少なくなるよう再調整。
音の質感は変わりませんが、ヴォーカルや各楽器の奥行き感も含めた位置が明確になって気持ちよさが増した感じ。

フロント側のトゥイータが同相接続になったので、リア側の通常のネットワーク使用で逆相接続されているトゥイータとの関係が心配だったのですが、チェック・ディスクで確認したところ、そんなに大きな問題はなさそうです。3KHzから上の領域なので、影響が少ないのだろうと思います。
完璧を期すならばリアにも同じCrossoverを導入してマルチ・チャンネルアンプにするのがよいのでしょうが、それだとあまりにも費用と手間がかかりすぎて…
今後の課題かもしれませんが、どこかの政府と同じように先送り(それもたぶん無期限の)にしようと思っています。
(^^;)

コメント