High End Speaker の試聴
High End Speaker の試聴
11月14日、Oldさんからお誘いを受けて久しぶりに秋葉原へ。
オーディオ目的でここに来たのはホントに久しぶり。
Oldさんは"音展"なる展示会のあるイベントが目的。
そのついでにオーディオ・ショップで高級スピーカを聴いてみませんかというOldさんのお誘いに甘えさせていただきました。
最近のHigh End Speakerなどは聴く機会がなかった僕にとってはすごくありがたいお誘い。

昼食後、訪れたのは高級オーディオ専門の某ショップ。
最初に聴かせていただいたのはDynaudioのConsequence ULTIMATE EDITION。
Dynaudio主催の試聴イベントに参加させていただいたのです。
解説はオーディオ評論家の和田博巳さん。
巨大なスピーカ、奥行きが深い。114Kgあるらしい。これはOldさんのWest Minsterの重量と同じくらいか?
和田さんは新旧CD、LPなどクラシック、ジャズ、ヴォーカルの多岐にわたるソースを選んで聴かせてくださったのだが…

う~ん、このスピーカ何か変。
中高音のパリパリした感じがどうも気になる。
弦はキーキーいうし、トランペットは安物のペラペラの音になっちゃう。
僕の基準からするとどうも違和感がつきまとうのです。
湿り気と言うかしっとり感は皆無。
ソフトドームのイメージからはちょっとかけ離れている感じ。
低音は確かにすごい。
カタログデータでは17Hzからになっているが確かに20Hzくらいまではしっかり出ている感じ。
市販のスピーカでこんな低音が出るのに出合ったのは初めてですが…
でもその低音もどうもちょっと自然じゃない。
密閉型で低音補正しているウチのサブ・ウーファと比較するとちょっとクセを感じる。
バスレフ特有のものなのか…。

お値段は後で調べたらペアで693万円(税込)とのこと。
総合的に見てこのお値段でこの音というのはどうも納得いきません。
リスニング・ルームのせいなのか?
駆動アンプ(マーク・レヴィンソンのディジタル・アンプだとのこと)のせいなのか?
はたまた鳴らしこみが足りないせいなのか?
う~ん、う~ん、う~ん。謎です。

次に別のリスニングルームで聴かせていただいたのはJBL DD66000。
すごく評判の高い現代JBLのフラグ・シップ。
これまたデカイ。こっちの方は奥行きはないけれどもこの幅はハンパじゃない。
CD PlayerはAccuphase のDP-700、プリ、パワーはリンデマン (型番失念)
ここでは僕の持参したCDを好きなように聴かせていただきました。
まずはユーミンの海を見ていた午後でヴォーカルチェック。
いきなりこれを流し始めたら、お店の方の笑いをとってしまいました。
明るい音、この曲はちょっぴりしんみりのはずなんですが、明るすぎてしんみりできない。(笑)
バランスは良くて違和感はないんだけどしっとり感なし、繊細感もなし。
JBLらしいといえばそれまでなのですが…
ヴォーカルの口がでかいのはたぶんセッティングの影響が大きいのでしょうが、この図体で、ヴォーカルの基音帯域にクロスオーバーを持つスピーカではきちっとした定位感を得るためのセッティングは大変なのかもしれません。

続いてヘルゲリエン・トリオのテイク・ファイブで主にベースやドラムの低音をチェック。
100Hz~200Hzあたりが膨らみすぎ。
ベースのボウイングがボワボワになっちゃう。
これは防音された部屋で、低音の吸音が不十分なためだと思われます。
中高音に関しては吸音しすぎで、ちょっと独特な響きの部屋なのです。
低音は豊かなスピーカだと思いますが…
パーヴォ・ヤルヴィのストラヴィンスキー兵士の物語のグランカッサの空気の震え感がいまいちなところから、低い方の伸びはせいぜい30Hzくらいの感じがします。
さっきのConsequenceに比べると低音の伸びはだいぶ控えめ。
低音の質自体は強靭な感じ。もう少し音響の良い部屋で調整をきちっとすれば気持ちのよい音になるような気はしますが…低音が豊かなだけにその調整は難しいかも。

Consequenceに比べれば全体的な音のバランスはDD66000の方が自然な感じですが、解像度や繊細感を求めるのは難しいと思われます。
やはりジャズなどを大音量で豪快に鳴らすのに適するスピーカだとの印象を持ちました。

結局、Consequence、DD66000 とも僕の好みとはかなり違う音だということがわかりました。
もっともこれが好みだったとしてもとても僕には買える値段ではないのですけれど。

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