北アルプス裏銀座縦走 - Part 3
北アルプス裏銀座縦走 - Part 3
北アルプス裏銀座縦走 - Part 3
8月25日、朝から雨。でも土砂降りではない。ガスで視界はきかない。

例によって自炊でスープ、フランスパン、チーズ、バター、お茶などの簡単な朝食。ヨーロッパ・アルプスの山小屋のコンチネンタル・ブレックファストとほぼ同じ。この方法がすっかり板についた。

6:35 野口五郎小屋出発。元気な若いパーティはすでに先に出発している。

尾根筋の道だけれど、岩ゴロゴロのところもある。
何人かの烏帽子小屋からの登山者とすれ違う。
途中広い台地上の場所で道に迷いそうになるが、何とか通過。
雨は強くはないけれど視界がきかないので道に迷わないように慎重になる。

三ツ岳(どこが山頂かよくわからなかった)からかなり下りが長かった。
やがて傾斜が緩くなりキャンプ場を通過して烏帽子小屋到着。9:00 

このまま高瀬ダムに下ることも考えたが、烏帽子小屋に入った途端土砂降りの雨。この雨だと下りにも時間がかかるだろうし、びしょ濡れになったらどこかで温泉にでも入って着替えないと電車に乗れる状態にならないだろうし、そんなこんなで時間が遅くなったら今日中に帰宅できるか…などと考えてやはり計画通り烏帽子小屋に泊めてもらうことにした。

濡れた衣服を乾燥室に入れてちょっと一息入れようとしたら、雨が上がって少し視界が開けた。
ニセ烏帽子岳(公式には前烏帽子岳というみたいだけれど小屋のご主人もこう呼んでいた。)が見える。
このチャンスを逃す手はないということであわててゴアテックスの上下とゲーターを付けて烏帽子岳に向かう。ニセ烏帽子まで上がると烏帽子岳がよく見える。
カッコいい山だ。ここまで来てよかった。
烏帽子に近づいたところでまた雨。
烏帽子の最後の登りはクサリを頼りのスリリングな岩登り。
クサリも岩も濡れているので滑りやすくてちょっと肝を冷やしたけれど何とか登頂。
残念ながらここではガスって眺望はいまいち。
そそくさと下る。下りの岩場はさらに怖かった。

烏帽子までの往復は1時間半くらいだったか。
小屋に着いたらちょうどお昼時になったのでここで僕はカレーライスを注文して昼食。小食のカミさんは例によってフランスパン。
外は時々土砂降り。僕たちはまあまあいい時に烏帽子の往復ができたようだ。


8月26日、小雨。

いつものように朝は自炊。
ゴアテックスの上下、ゲーターを着けて完全装備。
6:20 烏帽子小屋出発。
途中学生さんの大パーティとすれ違う。
かなり上の方でのすれ違いだったのでその速さにビックリ。
後でわかったのだけれど高瀬ダムのトンネルの出口にあるキャンプ場でテン泊したみたい。
通常、ダムのゲートが開くのは7:00くらいなのでそれにしてはえらく速いなと思ったのです。
その後、年配の女性2人連れとすれ違う。こちらは朝、七倉山荘を出てきたとのこと。足取りはしっかりしている。健脚みたいだ。

8:30 登山口到着。雨はほぼあがった。コースタイムは3時間40分になっているのでずいぶん早い。
ここのコースタイムはずいぶん甘めに設定されているようだ。
これなら昨日下っても電車の心配はいらなかったかも。
でも、上で泊まったおかげで烏帽子にも登れたので良しとしましょう。
湖畔で土木作業をしているおじさんとちょっとおしゃべり。
ここで先ほどの大パーティがテント泊まりだったことを知る。

つり橋を渡り、トンネルを通って高瀬ダムに到着。9:00 
ラッキーなことにタクシーが1台待っている。
体もあんまり濡れていなかったので、このまま信濃大町の駅まで直行してもらう。後からズボンが中からの汗でかなり湿っていることがわかったのですが…

6日間のうち、5日雨だった記録的な雨の山行でしたが何とか予定通り歩けたこと、また、初めて通った鷲羽岳から野口五郎までのコースでは視界が良かったこと、烏帽子岳のきれいな姿を目にできたことでまあまあ良かったと思ってます。
山の神様に感謝です。

 
写真は1枚目が水晶岳からの雲の平。
2枚目は野口五郎岳頂上で。大天井岳とその奥の常念岳をバックに。
3枚目はニセ烏帽子からの烏帽子岳。

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