Monte Rosa - Haute Route Day 3-1
2012年8月11日 旅行
7月17日(火)
今日はLyskamm Paso(リスカム・パッソ、リスカムのコル 4035m)を越えてよモンテローザの山域に入る予定。
リスカム・パッソの壁に達するまで、延々と続くだらだら登りの氷河歩きは長かった。
4時間あまりかかっただろうか?
いよいよその壁が大きく立ちはだかるように見えるところにたどり着く。
先行するグループの多くはその壁ではなく、右側のスロープをジグザグに登っていくが、マークはあのルートは上部に氷の危険地帯があるので我々は壁を直登すると言う。
壁の斜度は30度から40度くらい。
壁の下部で小休止し、ウォーキング・スティックをアイスアックスに持ち替える。
そして、ヘルメットをかぶる。
ここでトラブル。
カミさんがヘルメットの装着に手間取る。
ヘルメットのストラップがカミさんには長すぎてきちんと装着できないのだ。
僕が手伝って調整しようとしているうちにうっかり手を滑らせてヘルメットを落としてしまった。
あっと思って飛びついたのだが、僕の手をすり抜けてヘルメットは斜面を転がり落ちてしまった。
20mほど下まで転がってしまったろうか…
あ~、情けない。
マークが下まで取りに行ってくれたのだが、温厚な彼もさすがにむっとして"Never do it again."
本当に申し訳なかった。
落ち込むが落ち込んでいる暇はない。ここから今日の一番の難所を越えなくてはならない。
マークは2番手のカミさんとの間を20m程の長いロープで繋ぐ。
カミさんと僕の間、僕の後ろのロレンツォ、ホセ・マリアの間のロープはそれぞれ5mくらい。
マークが最初に壁を登ってロープが張ったところで、カミさんが着いていく。
斜度が急なのでアイスアックスはピック部を下から持って雪にピックを刺して登るのだが、雪がやわらかすぎてピックだけでは十分に引っかからないので、まずシャフトを雪に刺してさらにアイスアックスを前方に倒してピックを雪に刺して確保する。
ここでは2点確保。足、アイスアックスを移動させる場合には必ず他の2点で確保していなくてはならない。
カミさんと僕が進みはじめるが、ロレンツォが着いてこない。
次の瞬間、僕はロープで下から引っ張られる。
上からのロープが張って斜面上で何とか止まるが、僕の足の下には何もない。
宙吊りになっている。
右手のアイスアックスは効いているが、それだけでは体を確保できないのでシットハーネスにかなりの荷重がかかって上から引っ張られて何とか止まっている状態。
しかも、左足のクランポンの歯が右足のゲーターか何かに引っかかって思うように動かないのでもがくが、どうにも自由が利かない。
ロレンツォのところでクレバスの上にかぶさっていた雪が崩れ、クレバスの口が大きく開いてしまったようだ。
幸い、ロレンツォはクレバスの下側の淵に着地しているみたい。
もがいているうちに左のクランポンの歯がなんとか右足からはずれ足は自由になった。
ここでカミさんにゆっくり後退してもらって、僕もやっとクレバスの下側の淵に足を下ろすことができた。
下を見ると深いクレバスが見える。ぞっとする光景。
続いてカミさんもゆっくり降りてクレバスの下側の淵に着地。
マークも下りてくることになった。
マークが下りてくるのに合わせてタイトロープで僕らも下がる。
マークは右にトラバースして、何とかクレバスを避けて下りてきた。
どうも上にも凍った危険地帯があるようで、ここを登ることは断念せざるを得ないという。
先行したパーティーも引き上げてくるようだ。
この先どうなってしまうのか…
写真は最初がカストール頂上から見たリスカムとリスカム・パッソ。
赤い線に沿ってリスカム・パッソを越えようとしたのだが…
2枚目は16日に撮ったセラ・ハットからのイタリア側の山々。
この時点ではここを下ることになるとは夢にも思ってなかった。
3枚目はセラ・ハットから下ったところで遭遇したアイベックス。
今日はLyskamm Paso(リスカム・パッソ、リスカムのコル 4035m)を越えてよモンテローザの山域に入る予定。
リスカム・パッソの壁に達するまで、延々と続くだらだら登りの氷河歩きは長かった。
4時間あまりかかっただろうか?
いよいよその壁が大きく立ちはだかるように見えるところにたどり着く。
先行するグループの多くはその壁ではなく、右側のスロープをジグザグに登っていくが、マークはあのルートは上部に氷の危険地帯があるので我々は壁を直登すると言う。
壁の斜度は30度から40度くらい。
壁の下部で小休止し、ウォーキング・スティックをアイスアックスに持ち替える。
そして、ヘルメットをかぶる。
ここでトラブル。
カミさんがヘルメットの装着に手間取る。
ヘルメットのストラップがカミさんには長すぎてきちんと装着できないのだ。
僕が手伝って調整しようとしているうちにうっかり手を滑らせてヘルメットを落としてしまった。
あっと思って飛びついたのだが、僕の手をすり抜けてヘルメットは斜面を転がり落ちてしまった。
20mほど下まで転がってしまったろうか…
あ~、情けない。
マークが下まで取りに行ってくれたのだが、温厚な彼もさすがにむっとして"Never do it again."
本当に申し訳なかった。
落ち込むが落ち込んでいる暇はない。ここから今日の一番の難所を越えなくてはならない。
マークは2番手のカミさんとの間を20m程の長いロープで繋ぐ。
カミさんと僕の間、僕の後ろのロレンツォ、ホセ・マリアの間のロープはそれぞれ5mくらい。
マークが最初に壁を登ってロープが張ったところで、カミさんが着いていく。
斜度が急なのでアイスアックスはピック部を下から持って雪にピックを刺して登るのだが、雪がやわらかすぎてピックだけでは十分に引っかからないので、まずシャフトを雪に刺してさらにアイスアックスを前方に倒してピックを雪に刺して確保する。
ここでは2点確保。足、アイスアックスを移動させる場合には必ず他の2点で確保していなくてはならない。
カミさんと僕が進みはじめるが、ロレンツォが着いてこない。
次の瞬間、僕はロープで下から引っ張られる。
上からのロープが張って斜面上で何とか止まるが、僕の足の下には何もない。
宙吊りになっている。
右手のアイスアックスは効いているが、それだけでは体を確保できないのでシットハーネスにかなりの荷重がかかって上から引っ張られて何とか止まっている状態。
しかも、左足のクランポンの歯が右足のゲーターか何かに引っかかって思うように動かないのでもがくが、どうにも自由が利かない。
ロレンツォのところでクレバスの上にかぶさっていた雪が崩れ、クレバスの口が大きく開いてしまったようだ。
幸い、ロレンツォはクレバスの下側の淵に着地しているみたい。
もがいているうちに左のクランポンの歯がなんとか右足からはずれ足は自由になった。
ここでカミさんにゆっくり後退してもらって、僕もやっとクレバスの下側の淵に足を下ろすことができた。
下を見ると深いクレバスが見える。ぞっとする光景。
続いてカミさんもゆっくり降りてクレバスの下側の淵に着地。
マークも下りてくることになった。
マークが下りてくるのに合わせてタイトロープで僕らも下がる。
マークは右にトラバースして、何とかクレバスを避けて下りてきた。
どうも上にも凍った危険地帯があるようで、ここを登ることは断念せざるを得ないという。
先行したパーティーも引き上げてくるようだ。
この先どうなってしまうのか…
写真は最初がカストール頂上から見たリスカムとリスカム・パッソ。
赤い線に沿ってリスカム・パッソを越えようとしたのだが…
2枚目は16日に撮ったセラ・ハットからのイタリア側の山々。
この時点ではここを下ることになるとは夢にも思ってなかった。
3枚目はセラ・ハットから下ったところで遭遇したアイベックス。
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