7月4日(木)、グラン・パラディソ・トレッキング4日目。
今日はいよいよグラン・パラディソ(4061m)に登る。
午前3時半起床。パンと紅茶などの簡単な食事を取って4時半出発。昨日預けた800ccのテルモスには紅茶が用意されている。
カミさんと僕は各自1リットルのVAAM入りの水と二人で一つのこのテルモスの紅茶を持つ。
やや少なめだけれど、僕らの水分の取り方だと今日の行動時間では経験上、このくらいで問題ないはず。
こちらでは6時近くにならないと陽が上がらないのでしばらくはヘッドランプ(マークはトーチライトと呼んでいた。正しい英語ではそうなのかも。)のお世話になる。
しばらく登った後、氷河に出るところでクランポンを付け、ロープで結ばれる。一昨日と同様、僕らの組はマーク、オディーレ、カミさん、僕、ジェラールの順。
ノエルとデジエもノエルが先頭でロープト・パーティを組む。
小屋からは多くのパーティが出発している。いったいどのくらいん人数が登っているのだろうか?
マークのペースはかなりゆったりとしているので、結構抜かされる。
でも、着実に高度を稼いでいる。1時間に一回くらいのドリンク休憩。僕らはそのたびにアーモンドチョコボールを1個づつ口に入れる。
今日は天気がいい。昨日見えなかった、トレセンタやチァルフォロンがよく見える。
雪面は柔らかくて潜るところもあり、あまり楽ではない。
シャブ―小屋からのルートと合流するところまで来ると頂上らしき岩場が見える。
下から見るとその岩場よりも右側にそそり立つ岩の塔の方が高く見えるのでカミさんはあの塔に登るのかマークに聞いていた。(笑)
あんな垂直の壁を登る技術は僕らにはない。
やがて斜面が急になり、ウォーキング・ポールをアイスアックスに持ち替える。
頂上へ向かう最後の尾根筋の途中でマークからバックパックをデポするようにとの指示。アイスアックスを持ちカメラをポケットに入れて持つ。
岩場の直前でアイスアックスもデポし、置いていく。
頂上へ向かう岩場は登る人と降りてくる人のすれ違いで大混雑。
ルートは非常に狭いし、両側が切り立った崖なのですれ違うのが大変。マークがバックパックをデポするよう指示したわけがわかった。
バックパックを背負った登山者もいるのだけれど、狭いのですれ違いのときに何かひっかけたら事故になりかねない。
マークがビレイのため先行。僕らは岩にへばりついて待っているのだが、下りてくる登山者も手掛かりがないので苦労している。時々手を貸してあげる。
やがて僕らが進む番。岩の上に立つと左右両方とも切り立った崖で、恐怖。クランポンを履いているのでガリガリいうのも気持ち悪い。
でも、とにかく必死なので恐怖を感じている暇もない。垂直の岩壁をわずかな足場を頼りにトラバース、その途中でビレイ用のカラビナを掛け替える時が最高に怖かった。
やっと白いマリア像が立つ頂上に到達。
混んでいるので写真を数枚撮ってからすぐに下り始める。
帰りの垂直の壁にへばりついて待っているときに、ジェラールが下を見てみろよと言うが、数100mはあろうかという垂直の壁なので、怖くて見れなかった。
岩に這いつくばりながらやっとの思いで尾根の稜線上の雪面に出る。下りはノエル、デジエ、ジェラール、僕、カミさん、オディーレ、マークの順。
グラン・パラディソ頂上の岩場がこんなに怖いところだとは全く予想外だった。
モンブランやカストールのナイフリッジだってこれほどまでの恐怖感はなかった。
後でマークに今まで生きてきた中で一番怖かったと言ったら笑っていたが…ホントにそう思った。
カミさんは、マークに急な雪の斜面や岩稜歩きに関して"Good progress"と言われてちょっと気を良くしていた。モンブランや昨年のモンテローザ・トレッキングの時と比べて安定感が向上したということらしい。
下りは陽が昇って暖かく気持ちはいいのだけれど、雪がさらに緩んで歩きにくい。僕の痛めた左足がちょっと気になるけれど我慢するしかない。
小屋に戻ってきたのは2時過ぎだったか。
続く…
最初の写真はグラン・パラディソへの登りの氷河を振り返って。
2枚目はグラン・パラディソ頂上のマリア像と…
3枚目もグラン・パラディソ頂上で。カミさんの座っている岩の向こう側は数100m(?)の垂直の壁で何もない。
頂上では時間もなく、ろくな写真がない。この高度感を表現できる写真を撮るのはちょっと無理。
今日はいよいよグラン・パラディソ(4061m)に登る。
午前3時半起床。パンと紅茶などの簡単な食事を取って4時半出発。昨日預けた800ccのテルモスには紅茶が用意されている。
カミさんと僕は各自1リットルのVAAM入りの水と二人で一つのこのテルモスの紅茶を持つ。
やや少なめだけれど、僕らの水分の取り方だと今日の行動時間では経験上、このくらいで問題ないはず。
こちらでは6時近くにならないと陽が上がらないのでしばらくはヘッドランプ(マークはトーチライトと呼んでいた。正しい英語ではそうなのかも。)のお世話になる。
しばらく登った後、氷河に出るところでクランポンを付け、ロープで結ばれる。一昨日と同様、僕らの組はマーク、オディーレ、カミさん、僕、ジェラールの順。
ノエルとデジエもノエルが先頭でロープト・パーティを組む。
小屋からは多くのパーティが出発している。いったいどのくらいん人数が登っているのだろうか?
マークのペースはかなりゆったりとしているので、結構抜かされる。
でも、着実に高度を稼いでいる。1時間に一回くらいのドリンク休憩。僕らはそのたびにアーモンドチョコボールを1個づつ口に入れる。
今日は天気がいい。昨日見えなかった、トレセンタやチァルフォロンがよく見える。
雪面は柔らかくて潜るところもあり、あまり楽ではない。
シャブ―小屋からのルートと合流するところまで来ると頂上らしき岩場が見える。
下から見るとその岩場よりも右側にそそり立つ岩の塔の方が高く見えるのでカミさんはあの塔に登るのかマークに聞いていた。(笑)
あんな垂直の壁を登る技術は僕らにはない。
やがて斜面が急になり、ウォーキング・ポールをアイスアックスに持ち替える。
頂上へ向かう最後の尾根筋の途中でマークからバックパックをデポするようにとの指示。アイスアックスを持ちカメラをポケットに入れて持つ。
岩場の直前でアイスアックスもデポし、置いていく。
頂上へ向かう岩場は登る人と降りてくる人のすれ違いで大混雑。
ルートは非常に狭いし、両側が切り立った崖なのですれ違うのが大変。マークがバックパックをデポするよう指示したわけがわかった。
バックパックを背負った登山者もいるのだけれど、狭いのですれ違いのときに何かひっかけたら事故になりかねない。
マークがビレイのため先行。僕らは岩にへばりついて待っているのだが、下りてくる登山者も手掛かりがないので苦労している。時々手を貸してあげる。
やがて僕らが進む番。岩の上に立つと左右両方とも切り立った崖で、恐怖。クランポンを履いているのでガリガリいうのも気持ち悪い。
でも、とにかく必死なので恐怖を感じている暇もない。垂直の岩壁をわずかな足場を頼りにトラバース、その途中でビレイ用のカラビナを掛け替える時が最高に怖かった。
やっと白いマリア像が立つ頂上に到達。
混んでいるので写真を数枚撮ってからすぐに下り始める。
帰りの垂直の壁にへばりついて待っているときに、ジェラールが下を見てみろよと言うが、数100mはあろうかという垂直の壁なので、怖くて見れなかった。
岩に這いつくばりながらやっとの思いで尾根の稜線上の雪面に出る。下りはノエル、デジエ、ジェラール、僕、カミさん、オディーレ、マークの順。
グラン・パラディソ頂上の岩場がこんなに怖いところだとは全く予想外だった。
モンブランやカストールのナイフリッジだってこれほどまでの恐怖感はなかった。
後でマークに今まで生きてきた中で一番怖かったと言ったら笑っていたが…ホントにそう思った。
カミさんは、マークに急な雪の斜面や岩稜歩きに関して"Good progress"と言われてちょっと気を良くしていた。モンブランや昨年のモンテローザ・トレッキングの時と比べて安定感が向上したということらしい。
下りは陽が昇って暖かく気持ちはいいのだけれど、雪がさらに緩んで歩きにくい。僕の痛めた左足がちょっと気になるけれど我慢するしかない。
小屋に戻ってきたのは2時過ぎだったか。
続く…
最初の写真はグラン・パラディソへの登りの氷河を振り返って。
2枚目はグラン・パラディソ頂上のマリア像と…
3枚目もグラン・パラディソ頂上で。カミさんの座っている岩の向こう側は数100m(?)の垂直の壁で何もない。
頂上では時間もなく、ろくな写真がない。この高度感を表現できる写真を撮るのはちょっと無理。
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